令和2年3月26日
文書館
担当者:
中村、柳沢
電話:
0776(33)8890
メール:
bunshokan@pref.fukui.lg.jp
紹介:
https://www.library-archives.pref.fukui.lg.jp/bunsho/index.html
文書館資料叢書『福井藩士履歴8 新番格以下1 イ〜リ』を発刊しました
文書館では、松平文庫に多数現存する幕末福井藩士の人事履歴資料をまとめて
『福井藩士履歴』として刊行しています。これまでに上級〜中級藩士の人事履歴
(藩士履歴1〜6)、藩士の子弟の人事履歴(藩士履歴7)を刊行してきました。
今年度より、新たに下級家臣団約500家(明治以降のいわゆる卒身分に相当する
藩士の系)を対象とした人事履歴を刊行します。第一弾として『福井藩士履歴8
新番格以下1 イ〜リ』を発刊します。
記
1 内 容
下級家臣団 83家(356人)
2 おもな掲載人物
・橋本 安治(小森 治郎吉)(はしもと やすじ(こもり じろきち))、
1839-1884)
小森篤平の養子。文久2(1862)年に浮下代として出仕。維新後、慶応4
(1868)年3月、三岡八郎(由利公正)とともに上京。同年5月、会計官
判事筆生として明治政府に出仕。同時期に造幣権助、出納司大佑、出納司
権正などを歴任。明治9(1876)年、検査権頭。明治10 (1877)年、大蔵省
権少書記官。明治13 (1880)年、精算局に異動。明治14(1881)年、国際
局詰、調査局勤務。正六位勲六等単光旭日章を授かる。娘婿は橋本正治
(大正期に鹿児島県知事、山口県知事を勤めた人物)。
・庭瀬 孝一郎(にわせ こういちろう、生没年不明)
庭瀬万斎の子。安政7(1860)年に表御坊主として出仕。その後、御時計役、
不寝役などを勤める。慶応3(1867)年5月、鳴物方、同年11月に喇叭役に
任じられる。維新後も引き続き、第二等楽手、楽隊世話役、楽手伍長など
軍楽に関わる職務に従事している。明治3(1870)年には、喇叭の修行を
目的として鯖江藩に派遣されている。
・富田 材輔(富田 厚積)(とみた ざいすけ(とみた あつみ)、
1836-1907)
富田為次郎の子。江戸で儒学者安積艮斎、安井息軒らに学び、文久4
(1864)年に学問所句読師として出仕。以後、慶応4(1868)年明道館
訓導役など藩校明道館に関わる職務に従事する。維新後の明治5(1872)年、
福井県下初の新聞「撮要新聞」を発行する。明治12(1879)年、福井公立
明新中学校長。字(あざな)は美卿。通称は材輔、厚積。
3 刊行計画
『福井藩士履歴1〜6』(既刊)、『福井藩士履歴7 子弟輩』(既刊)
『福井藩士履歴8 新番格以下1 イ〜リ』(今年度刊行)
『福井藩士履歴9〜13 新番格以下2〜6』(来年度以降刊行の予定)
4 配布方法等
令和2年3月31日(火)以降、希望者には文書館閲覧室において配布。
県内図書館、都道府県立図書館・文書館等へ配付。
5 判および発行部数
A4判(本文172頁) 印刷部数 1,000部
6 その他 県文書館ホームページで閲覧可能