日本初のイッカク科化石に関する論文が発表されました
このたび、当館の一島啓人総括研究員が中心となって取り組んできた共同研究により、北海道羽幌町で発見されたハクジラ化石が日本で初めて発掘されたイッカク科の化石であることを確認したとの論文が古生物関連の専門学術雑誌「Papers in Palaeontology」に掲載されました。
イッカク科の化石は世界でも稀で、鮮新世以前の時代(約400万年前)のもので詳細な分類学的検討が可能な標本はこれまで3例(ベルギー、メキシコ・バハカリフォルニア州、アメリカ・バージニア州)のみであり、そのうち学名がつけられたものは2つしかなく、今回発表された標本は、学名のついたものとしては世界で3例目になります。
2 論文のタイトル
「First monodontid cetacean (Odontoceti, Delphinoidea)
from the early Pliocene of the north-western Pacific Ocean
(北西太平洋で初めて見つかった前期鮮新世のイッカク科の化石)」