平成26年11月19日
こども歴史文化館
担当者: 笠松・宮川
電話: 0776-21-1500
メール: koreki@pref.fukui.lg.jp
紹介: http://info.pref.fukui.jp/koreki/index.html
ふくいの新たな先人・吉田一貞について 現在開催中の特別展「翻訳のチカラ〜人体内部を解きあかせ!〜」の調査研究活動の中で、福井藩医の吉田一貞が全国でも著名な針術の第一人者として活躍していたことを把握することができましたので、お知らせします。
 現在、この特別展において吉田一貞の業績や同氏が著した「蟲書」の写本である「吉田虫之書」を展示・紹介していますが、11月24日にはワークショップにおいて活用を図るとともに、今後、館内に常設展示するなど、子どもたちに対して、これまで福井県では知られていなかった事実を伝えていきたいと考えておりますので、取材についてよろしくお願いします。

                                     記

1 吉田一貞(いってい)について
 出雲大社神官(針家)の吉田意休が、16世紀半ばに明に渡り針術を習得し、吉田流針術が始まりました。
 吉田一貞は吉田流針術の三代目にあたり、福井藩医でした。「蟲書」などの針術の流儀書を著すとともに、1680年(延宝8)には病床に臥す4代将軍家綱のため越前から召し出された、との記録が残っているなど、江戸時代前期における針術の第一人者と言えます。

(参考)針術流儀書「吉田虫之書」(写本)
B5版。出版年は不明。京都大学附属図書館蔵。
人体のどこにどのような腹の虫が存在し、どのような症状を引き起こすか、さらにその治療法について解説したもの。この種の針術の流儀書を県内で公開するのは、今回の特別展が初めて。

2 今後の活用方法について
(1)ワークショップの開催
   11月24日(月)に、針術で説かれた「腹の虫」をもとにしたジグソーパズ
  ルづくりのワークショップを開催し、子どもたちの興味関心を高める。

(2)館内での常設展示等
  吉田一貞のほか、特別展「翻訳のチカラ」において調査研究した医師たちを
  常設展示で紹介するとともに、県内各地の学校で行う出前教室においても紹介
  する予定。